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Channel: 私が好きな曲(クラシック音楽のたのしみ)
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ユジャ・ワン ピアノ・リサイタル(2013年4月21日)

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4月16日の水戸から始まったユジャ・ワンのピアノ・リサイタル(6日連続公演!)は,今日が最終日です。今日と言ってもこの記事を書き終える頃には昨日でしょうけれど。感想を書く前に,今回の予習に用いたCDをご紹介したいと思います。

スクリャービンの第2番「幻想ソナタ」は、ユジャ・ワン自身のCD(ソナタ&エチュード)があります。
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スクリャービンのソナタ第6番は、アシュケナージのCDを聴きました。
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プロコフィエフのソナタ第6番はポゴレリチです。実はこれしか持っていません。
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ラフマニノフのソナタ第2番はホロヴィッツとスルタノフの音源をスマホに入れました。
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演奏されるのは1931年改訂版の演奏なのですが、私がもっている2枚はどちらもホロヴィッツ版です。

スクリャービン,プロコフィエフ,ラフマニノフのピアノ・ソナタの名盤で,これがお薦めというCDがありましたら,ご紹介くださるとありがたいです。コメント,お待ちしております♪

2013年4月21日(日) 19:00開演
サントリーホール(大ホール)
ユジャ・ワン ピアノ・リサイタル

スクリャービン:ピアノ・ソナタ第2番 嬰ト短調 op.19「幻想ソナタ」
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第6番 イ長調 op.82
(休憩)
リーバーマン:ガーゴイル op.29
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 op.36(1931年改訂版)

ユジャ・ワン(ピアノ)

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明日は月曜日です。睡眠時間を削ってブログをやるわけにもいかないので,今日は簡単に書いて,明日以降に加筆したいと思います。

さすがにサントリーホールはでかいです。トッパンホール(408席)や埼玉芸術劇場音楽ホール(604席)に比べると,見慣れたサントリーホール(2,006席)が巨大に感じられます。

昨年の11月19日に,ユジャ・ワンのピアノ,マイケル・ティルソン・トーマス指揮のサンフランシスコ交響楽団でラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲を聴いたのですが,今日はユジャ・ワン独り。

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(リハーサル中のユジャ・ワン。KAJIMOTOさんのツイートから拝借。)

調律の音も,遠くから聴こえてきますが,実際ピアノが遠いです。実は,前回及び前々回は前から2列目の席でした。そして今回は3列目の席で,ピアノとの位置関係はだいたい同じような場所です。

でも,サントリーホールはステージが大きいので,3列目の席であってもピアノが(前2日より)遠いのです。どのような聴こえ方をするかというと,これが美しいんです。

トッパンホールの悪口を言うわけではありませんが,私が座った席はひどかったんです。低音がガンガン響いて中高音が全然飛んで来ない席でした。それで,スクリャービンの印象が悪かったのですが,サントリーホールは低音から高音までのバランスが非常に良く,ピアノの高音が濁りなく虚空に吸い込まれていくように響いていました。

音が多い箇所では混濁していましたが,それはそういう演奏だったのでしょう。他の曲ではそういう聴こえ方はしませんでしたから。いずれにせよ,スクリャービンは私の勉強がまだまだ足りませんね。

プロコフィエフのソナタ第6番は,京都コンサートホールとサントリーホールだけの演目になります。これが良かった! 予習用に聴いていたCDより断然巧いと思ったし,プロコフィエフらしい,ちょっとひねくれた,皮肉っぽい曲想と叙情性が(私にも)非常に分かりやすく再現されていました。3日間聴いて,この曲の演奏が一番良いと思いました。もしかして,ユジャ・ワンは,他の会場でもこの曲を弾きたかったんじゃないかな。

Yuja Wang - prokofiev sonata 6 finale

20分間の休憩の後は,前2日と同じ曲です。演奏が全く変わるわけではないので,さすがに今回は感想は省略したいです。ただでさえ語彙が乏しいので,違うことが書けないのです。

あえて,無理して書くと,リーバーマン「ガーゴイル」は彩の国さいたま芸術劇場音楽ホールで聴いた演奏がもっと美しく,迫力もありました。ピアノが遠いデメリットと思いますが,耳に届く情報量が少なくなったようです。第3曲も,彩の国ではもっと美しかった。

また,ラフマニノフのソナタ第2番も,彩の国さいたま芸術劇場音楽ホールでの演奏のほうが良かったです。響きは美しいものの,第3楽章Prestoの圧倒的な迫力は,サントリーホールでは物足りなさを覚えました。サントリーホールの演奏も十分素晴らしかったのですが……。

さて,先程サントリー・ホールの客席数を2,006と書きましたが,今回P席は使われていませんでした。また,他のブロックも音響が期待できなさそうな人気のない席は空いていました。若手ピアニストの中で最も話題性のあるユジャ・ワンでも,サントリーホールは満員にできなかったのですが,日曜日の夜ですし,プログラムも玄人好みですから,これでもさすがと言いたいです。

でも,ユジャ・ワンは昨日より緊張していたみたいでした。いや,疲れていたのかな。笑顔がぎこちないような気がしました。

さて,アンコールです。

1曲目は,シューベルト(リスト編):糸を紡ぐグレートヒェン
2曲目は,ビゼー(ホロヴィッツ編):カルメンの主題による変奏曲
3曲目は,グルック(ズガンバーティ編):メロディ
4曲目は,プロコフィエフ:トッカータ

5曲目は,ショパン:ワルツハ短調 op.64-2
6曲目は,ロッシーニ(ホロヴィッツ編):セビリアの理髪師(ってサントリーホールのHPに書いてあるけれど……?)

拍手しない偉そうな人もいましたが,サントリーホールの(後ろの方の)お客さんはノリが良いので,盛大な拍手と声援。ユジャ・ワンもそれに応えて6曲弾いてくれました。良かった! 千秋楽だからサービスしてくれたのかな?

ステージが広いと,何度も往復しなくてはいけないので,気の毒になりました。袖から出て来ていきなり弾き始めた曲もありましたね。どの曲を弾こうかと考えていて,お辞儀するのを忘れたのかも。

この公演も終演後はサイン会がありました。お客さんが多いので長蛇の列になり,ユジャ・ワンもひたすら機械的に書きまくっていました。サンキューのひと言を言う間もないほど(笑)

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今回はCDのジャケット(ライナー)にサインしてもらいました。
金色のサインペンが用意されていたので,uniのPOSCAが活躍する機会はありませんでした。

3日もユジャ・ワンのコンサートに行ってしまい,呆れる人がいらっしゃるかもしれませんが,1日目の記事の最後に引用したように「知之者不如好之者 好之者不如樂之者」という言葉に尽きます♪




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